現役時に大学入試に失敗、一浪して大学生になりました。ここまではまだ良い、よくある話。
しかしなんと一年留年します。三回生を二回します。アメイジング。一浪一留という、ギチギチのハンデを背負い、僕は大学を卒業したのです。
・留年が決まって、お先真っ暗・・・
という人にむけて書きました。
めっちゃ後悔したし、人生のレールから落ちた感じを日々感じていました。就活も苦労した。しかし全て終わってみると、
と思える。半ば冗談で、半ば本気。留年を乗り越えてきたのは、僕の中で大きなアイデンティティとなっているんです。
挫折を知らないエリート達には負ける気がしない。つまづかずにここまで来た、というか不幸にも来れてしまった奴が、どうやったら俺に勝てるんって本気で心配してしまう。
留年したことで、僕は自分の人生に主体的になった。僕の人生は留年前と留年後に分けることができて、留年後の方が断然面白い。
日本中、いや世界中の留年生よ、胸を張れ。人生はこれから劇的に面白くなってしまうのだから。
僕は大学を一回留年したクズ戦士
必修単位を落として、Let's 留年!
一回浪人して大学生になりました。大阪難波にある駿台に通っていた1年間、ああ懐かしや。
朝早くに家を出て予備校へ、夜遅くに帰宅。日光などまるで浴びない日々。日サロの逆です、どんどん体が白くなっていく。
白くなるにつれて、偏差値も上がっていく。定期的に模試を受ける、体調管理も行い、一度も体調は崩さなかった。僕はあの日々の努力を忘れない。
と思いきや、過去の努力をフル無視。三回生から四回生に進級する際に、必修単位を落とし留年。過去の努力の日々に自分で泥を塗る有様。
必修単位は全ての授業で出ていた課題を点数化して、100点中60点あれば単位がもらえる。蓋をあけてみれば、僕は56点とかそんなんでした。
単位数自体は足りていたんです。つまりたかだか数点のために、留年が決定。人生の風向きが一気に変わり出しました。惑わされるよね、運命の悪戯に翻弄されるよねー。
マジで親に迷惑かけた、本当に
確かに留年が決まった時は、めちゃくちゃショックでした。同じ学部の友人はみんなきちんと進級してたし。
ゴロゴロってマジで音がしたんですよ。あれ、なんだ、この音。聞いたことないぞ。
と気付く。地元の新学校の高校に入学、浪人こそしたものの国公立大学の理系に進学。なんだかんだまっすぐ来ていました。
しかしその状況に至ってみれば、一浪しておまけに一留したただのクズ。ZEEBRAくらいに、マジ親に迷惑かけた本当に。
とは言え、留年が決まったのが、21歳とか22歳とかの頃。今アラサーなので、すでに7〜8年は前のことなのです。
と今では思える。若干の強がりはありますが、概ねは本音。留年していないと今の僕はいない。
結局そこからの努力でどうにでもなる。持ち直すことなんて余裕だし、それ以上に行くのも簡単。
留年はアイデンティティのひとつ、くらいに今では思っています。
むしろあの時必修単位で、たまたま61点とってて、留年してなかったらと思うとちょっと怖い。そうなると、今の自分は確実にいない。
20代の失敗は、いつでもリカバリーができる
僕が10代後半から20代前半にかけて熟読していた、本田健さんの「20代にしておきたい17のこと」って本があります。
僕の中では20代で読んでおいて良かった本のかなり上位に入ります。10代後半の人と20代前半の人は、悪いことは言いません。
読んでおきましょう。30代以降の方は、後悔するかもなので、読まなくても良いです。笑
これが17ある教えのうちのひとつ。人生の後半の失敗では、経済的にも社会的にも立ち直るのが難しい。20代のうちならいくらでもやり直しはできる。
まぁ本来は「失敗を恐れずに挑戦しろ!」って趣旨ではある。そして留年したのは挑戦ではない。しかしそんなことは気にしない。
と言える。人生は何事も経験。留年も経験。
ちなみに僕版の「20代でやるべきこと・やっちゃダメなこと」のまとめ。良かったら読んでみてください。
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留年していて、本当に良かった!
留年は人生におけるボーナスステージ
って今まさに嘆いている人が、今回のメインターゲットです。そう、あなたです!え、現役で大学に行き、留年せずに就職したの?失礼しました。。。
とにかく留年が決まったり、留年をして自暴自棄になっている人に言いたい。
恋愛ドラマでアツアツの恋人同士が、「生まれ変わっても、あなたに会いたいわ!」的なノリで思う。来世も僕はきっと留年してみせる。
もちろん大前提として言えば、留年なんかしない方が良い。お金もかかるし、人生も一年遅れる。生涯年収も変わってくる。
しかし留年というのは、魑魅魍魎が潜む修羅の道。正しく乗り越えた場合は、かなりレベルアップできてしまう。
留年してもない奴に、何ができるというのか
そもそもの話だけど、留年せずに進級するのは難しい。必修単位を取らないといけないし、単位数も満たさないといけない。
しかし、しかしです。留年して、ハンデを背負った状態で、立ち直り希望先の企業に就職する。こちらの方が遥かに難しい。
留年をバネにして前向きに進んできた人と、特に何も考えずたまたま留年せずに社会に出た人。
まるで違う。馬力が違う。思考の深さが違う。留年した人で、内省の時間を設けなかった人なんていないのだから。
中学生・高校生男子で、BOOKOFFに行った時に、刃牙を一回も立ち読みしたことない人くらいいない。絶対みんな内省しているし、刃牙は読んでいる。
人生のどこかで一度は挫折しておかないといけない
エリートが集まる大手企業のベテラン勢と話している際に、たびたび出てくるのが、
「ハイスペックで高学歴の人たちがくるけど、人生で挫折していない人も多い。打たれ弱くて、困ることがある」という不満。
人生で転ぶことなく、突き進んでしまうのもなかなかに考えもの。
そう思うと、留年はかなり良いシステムなのかもしれない。学生時代で完結するし、新卒カードというプラチナカードを使える権利も持ってる。
留年して、早めに人生で挫折経験をしておくべき。人生において、ノー挫折でフィニッシュできる人はいない。
どこかで転ばないといけない。そうなると、気力・体力・知力が揃っている大学生の時期くらいに転んでおくのが一番コスパが良い。
留年したことで、得られたものとは?
しっかり留年すれば、メリットはかなり多い
と思われる方もいるでしょうが、そんなことはありません。しっかり留年すれば、得られるものも非常に多いのです。
なんとなくのストレートよりも、しっかり悩んだ留年に方が価値がある。きっと間違いない。
気をつけてほしいのは、ただ留年してそのまま生活しても仕方がないってことです。留年した機会に、人生を見つめ直すからこそ価値がある。
留年はバネなので、ただ踏み込んだだけでは人より下に下がっただけ。飛び跳ねるからこそ、人よりも上にいけるのです。
留年して得られたものとは?
- 人生において無双状態に入れる
- 挫折経験
- 留年は精神と時の部屋である
ここが留年して得られた要素だと思ってます。ひとつひとつ深掘りしていきましょう。
人生において無双状態に入れる
精神的にタフになるしかなくなる
まずは精神的にタフになる。ここが大きい。浪人しても人生においてタフになるけど、そんなの比じゃない。
世間的に後ろめたい状況だし、一概には恥ずかしいとされている状況。ここに身を置ける経験はなかなかない。
しかも卒業してしまえば、そこまで留年してもしなくても変わらない。期間限定で味わえるのも大きな魅力。
浪人してさらに留年まですると、就職した時点で同期は2個下。僕は弟と2つ離れているので、本来は弟の同期になるべき人たち。
ストレートに大学に入って院卒で就職した人と同い年。あら不思議。ただ内省や人生を真剣に考えた量で言えば、段違いで僕の方が上ですが。
世間の「当たり前」を疑えるようになる
- 規定ルートから外れる
- 本来すべき年齢ですることをしていない
この2点の経験が大きい。結局留年を終えてみて、僕の中では、
って考えが骨身にわたって染みつきました。
僕が1社目に入った会社はその業界ではかなり大手の企業だったのですが、ちょっとブラックで人間関係も終わっていた。
なので僕は目標としていた貯金額を貯め、職務経験書に書ける内容を最大限増やして転職しました。
会社のランクは3ランクくらい上がって、年収も100万円くらい増えた。
転職することを決めた際に、仲の良い同期に話す。すると「やっぱり年収は下がるの?」という質問をされました。
その同期は浪人もせずに留年もせずに、就職できたしっかりした人間。
入った会社以外の選択肢を検討したこともなかったようなんです。ここで活きてくるのが留年経験。
別にルートに乗っていなくても、何の問題もないって精神。自分の道は「人の当たり前」ではなく「自分がしたい」で決める。この思考になれたんですね。
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挫折経験
挫折していない人は、人として薄っぺらい
挫折を知らないエリート、一見するとカッコよく見えますが、僕に言わせればなんの魅力もない。
失敗していないし挫折もしていません。こんな人は、そもそも人間として薄っぺらい。サガミよりもオリジナル。
その点留年している人の人生は分厚い。留年してあらゆるハンデを背負って生きる。20代前半という気力も体力もある期間に適度な負荷を与える。
挫折をして、自分の人生について真剣に考える。僕がそうだったのですが、大学生なんて留年でもしない限り、自分の人生について真剣に考えない。
僕は理系だったのですが、特に理系はその傾向が顕著。ほとんどが院に進学するけど、意欲があるわけでもない。
「大学生活が延びるし、院に行こう。推薦がある企業を受けて、そこに就職しよう。」くらいにしか思っていない。
これは偏見だったり、一部のデータだけど、この傾向がある気がします。
なまじ人生がスムーズに進んでしまうものだから、自分の人生とどこか距離を置いている。
留年したら、自分の人生に、主体的になれる
しかし留年という強烈な挫折経験をすることで、否が応でも人生について考えることになります。進路について悩む。自分の人生の当事者という意識が強まる。
ちなみに僕は留年を機に人生を考えました。どう進むべきか、これからどうすれば人生が面白くなるか。
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そして勇気を与えるために言っておきたいのは、留年したら確かに就職は不利になる。しかしそこまで思っているほどではない。
それを打ち消すために、努力すればOK。TOEICを勉強するとか、インターンに行くとか、とにかく自分のレベル上げに集中すれば恐るるに足りず。
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留年は精神と時の部屋である
20代の一年をレベルアップに使うと、効果はエグい
留年期間は基本的に1年間。この1年間という時間をいかに使うか、ここで大きさが生まれます。
まさにドラゴンボールにおける「精神と時の部屋」なんですね。
留年というトンネルを抜けると、別人になっているくらいが理想。浪人生は1年間という時間を通じて、学力のレベルアップを図ります。
留年生はこの1年間を通じて、人間として総合力を上げる。これから長い人生を生きていく上で、前向きに生きていけるように準備する。
「留年したら、生涯年収が減るから、損するよね」なんて言われていますが、別にそんなことはない。
準備して平均年収が高い企業に入れば、正直関係ない。定年間近で給与が1,000万円だとします。
本来ならもらえた一年分の年収1,000万円がもらえなくなるから損って寸法。しかし働く30〜40年間をかけて回収すれば良いだけの話。
ストレートに進んだ友人よりも年収が50万円高い会社に入れば、30〜40年後には1,500~2,000万円多く稼げているわけです。
結局そこから次第なので、生涯年収みたいなみみっちい話は気にする必要なし。
留年にすべきこと、まとめてみた
という人もいると思うので、僕が留年中にしていたことを紹介しておきます。
留年中にしていたメニュー
- TOEIC受験
目標点数800点を突破、就活時に大きなアピール材料になった - インターン
大手メーカーに2週間インターンに行き、就活の際に話のネタにする - ランニング
別にランニングじゃなくても良いけど、運動習慣はこの間に身につけておくと今後のリターンがえぐい - 読書
万人におすすめ、小説でもビジネス書でもとにかく読みまくった方が良い。ここまでまとまって本を読める時間は、この先ない。 - 映画鑑賞
ここは人による、映画が好きなので趣味に没頭できた。情熱を持てることにのめり込むのもオススメ。
振り返ってみると、この頃に経験したことはかなり今に生きていると思う。
逆に留年じゃない期間にしていたことって、ほとんど今に繋がっていない気すらする。
僕は生まれ変わっても、留年したい
留年していなかったら、もっとつまらない人間になっていた
キリスト教に入信する際に、洗礼なる儀式がある。水に浸かって、体を清めてもらうやつ。
留年はマジで洗礼だと思う。人生を生きていく上で、かなり大きな役割を果たす。
大学生活で色々得たものはあったけど、留年を乗り越えたのが一番大きな学びかもしれない。
半ばギャグで、半ばマジ。
もし僕が留年していなかったらと思うと怖い。きっとなんとなく院に進んで、なんとなく推薦をもらっていたはず。
そして入った会社で、「定年になるまでここにいよう」と決める。そして他の選択肢を検討もしない。
不満が出てもやり過ごすことだけを考える。きっとこのブログも始めていない。
留年した時に僕の価値観を変えてくれたあの本や、あの映画もきっと目にすることはない。自己肯定感も今よりは高くない。
留年していなかったら、きっと全く別人になっていたはず、悪い意味で。
あの日、あの時、あの場所で留年してなかったら。まさに小田和正。
留年してない奴、止まって見える
「留年すら攻略していない人間は相手にもならない」という、今のこの無敵感もきっと持ち合わせていない。
留年というのは上手く使うと、爆発的な力を秘めていると思うんです。だから留年した人は、胸を張ってほしい。
普通に生きてきた人とは、メンタルが違う、場数が違う、戦い方も洗練されてくる。
これが僕から送る、留年しているあなたへのアドバイス。留年中必死にできることをしましょう。
5年後留年していない人とは、あら不思議、まるで格が違ってます。
まとめ
では、最後にもう一度この記事をまとめます。
この記事のまとめ
- 人生最大の失敗を20代のうちにしておくべき、僕にはそれが留年だった
- 留年は「精神と時の部屋」である、修行期間にもってこい
- 留年を乗り越えたら、人生が止まって見える
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この記事が面白ければ、是非他の記事も読んでいって下さい。貴重な時間を頂きありがとうございました。ではでは!